11月10日「美輪明宏/ロマンティック音楽会2016」コンサート評

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    中将タカノリです。

     

    美輪明宏さんのコンサートを観るのは今回が初。

     

    会場は大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ。

     

     

    客席に足を踏み入れると二村定一の「アラビヤの唄」など戦前のポップスが流れていました。

     

    今ではほぼ顧みられることのなくなった音楽をこの機会に少しでも伝えたいと思っての演出のようです。

     

    「きゃりーぱみゅぱみゅです」

     

    というツカミの自己紹介から始まったコンサートは二部制で、一部がオリジナル曲の

     

    「四十なんて嫌だよ」昼メロ人生「ヨイトマケの唄」など。

     

    御年81歳ということで歌声は細く、しわがれていて、そこに独特の深すぎるビブラート唱法……

     

    正直申し上げて歌詞がやや聞き取りにくく、お若い頃のリズミカルさや艶は失われているのですがそれを補って余りあるのが美輪さん一流のMC。

     

    ユーモラスで、かつ芯の通ったトークは聴く者を惹きつけ、巧みに楽曲の世界へと誘導していきます。

     

    伝説のシャンソン喫茶店「銀巴里」や幼少期に暮らした長崎の花街丸山の記憶、炭鉱街への巡業をきっかけに「ヨイトマケの唄」が生まれたエピソードなど、そこらへんの老人の思い出話とは一線を画した(当たり前か)面白さです。

     

    また

     

    「真理はあるけど常識というものは無い」

     

    というお言葉があったのですが、これは激動の時代に生まれ、価値観が二転も三転もする社会をマイノリティの立場から冷静に観察してきた美輪さんだからこその至言だと思いました。

     

     

    二部はシャンソン、ポップス。

     

    「べサメ・ムーチョ」、「ボン・ヴォアヤージュ」、「愛の権利」などカバーが続きラストがオリジナルの「老女優は去り行く」

     

    一部よりさらに楽曲ごとの世界観に迫った鬼気迫る歌唱で

     

    「後半お疲れだろうにこれだけのオーラを放てるとは!」

     

    と少し感動してしまいました。

     

    これはひよっこには出せない、自ら輝くスターならではのオーラ!まさにオーラの泉ですよ。

     

    特にラストの「老女優は去り行く」は一時代を築いた女優が落ちぶれ、悪戦苦闘の末カムバックし、そして老いさらばえて今日この日を最後に劇場を去ってゆくという一大ストーリーなのですが、これがまたイイ。

     

    曲前のMCでも「自分に重ねて」みたいなことをおっしゃっていましたが、演技だけでは出せない"経験した人"の凄みがあるのです。

     

    一般によく知られた「ヨイトマケの唄」「愛の賛歌」だけではわからない美輪さんの真骨頂がこの曲にあると思います。

     

    見識を深めることが出来、とてもいいコンサートでした。

     

    大阪での「美輪明宏/ロマンティック音楽会2016」は13日までで、その後は全国をまわられるようです。

     

    いつまでもお元気で歌い続けていただきたいものです。



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